デル株式会社

追悼:もしスティーブ・ジョブズが日本で起業したら

Pocket

「スティーブ・ジョブズが亡くなった」と家族から聞き、衝撃を受けた10月6日。(アメリカの時間では2011年10月5日没)。アップルのウェブサイトにはこんな文字が。

Steve Jobs 1955-2011

顎に握りしめた拳をあてて微笑んでいるスティーブ。丸い眼鏡に、黒いタートルネック。今にもこちらに語りかけてきそうなポートレート。今でも彼の死が信じられません。自分の家族ではない人の死にこんなに悲しくなったことは初めてです。思い返せば彼の原点はここから始まった気持ちがします。『1984年』CMです。

1984

参考:ウォルター・アイザックソン 井口 耕二『スティーブ・ジョブズ I
4062171260

世の中の誰もが認めるメジャーな存在、体制を叩きつぶすというコマーシャルは大きなインパクトとして世の中に受け止められました。

スティーブのこの時のスピーチは反逆者、革新者のイメージを強烈に人々に与えるものでした。その後、苦しい時期もありました。が、私見ではスティーブは周りとのトラブルを起こしつつも自分のビジョンを変えませんでした。

約 二十年の年月が経過していくうちに彼の発想を実現する技術が登場するようになりました。時代の流れと彼のビジョンはようやく結実したかに見えました。

パソ コンと呼ばれる機器の原型を販売した人がiPadを発売することでITの革新をした人、異次元の世界を切り開いたかに見えました。

しかし IT関係以外の人は「ピクサーの人が亡くなったのか」という悲しみ・認識をされていたのが印象的でした。

スティーブの印象はアップル社で行なってきたことよりも「ファインディング・ニモ」などピクサーのアニメの印象が強いようです。

「スティーブのおかげであんなに素晴らしいアニメを観ることができて良かっ た」という気持ちは確かにそうだよなと思います。

もちろん日本の一般の人もiPod、iPhone、iPadはスティーブが考えたものだと 知っています。ですが、より心を動かされたのはアニメだったのか! と心に強く感じました。

私は彼の存在/価値観、テクノロジーのイノベーションに感動していました。ですが、IT関係者でない人は違った面のスティーブに感 謝していたのだなと気が付きました。

人それぞれ感じ方が違っても「彼の存在、成し遂げたことにに影響を受け、感受性・心を動かされてきた。」それは共通なのだと思います。

Think Different.

Think Different.

有名な彼の名言です。直訳するなら「違うことを考えろ」なのでしょうが、それ以上の含蓄がある言葉に感じます。

Stay hugry.Stay foolish.

を 直訳すると「空腹であれ。バカであれ。」となりました。この直訳では私には意味がよくわかりませんでした。でも、スティーブが「Think Different.」「Stay hugry.Stay foolish.」に込めた想い・情熱はきっとこんな意味なのだろうと解釈しました。

他人がなんと言おうとも
自分がこれだと思ったことは命がけで取り組んでみろ!

自分の人生を生きることができるのは自分だけ。
人がなんと言おうとも自分の心に向き合って生きろ。

いつ死んでも後悔がないように。

もしスティーブ・ジョブズが日本に生まれて、日本で起業したら

「も し今日が最期の日だとしたら……」という名言がありました。「もしスティーブ・ジョブズが日本に生まれて、日本で起業したら」と考えると興味深い気持ちになります。

スティーブが「自分が世界を変える」と取り組んできたイノベーションは果たして実現できたのだろうか、と。

思わず「否」という漢文の反語が頭に浮かびました。「和をもって尊し」とする組織重視の文化で彼が育ったら、彼の才能が発揮される前に潰されたかもしれません。

もしスティーブが日本で起業したとしたら彼はどうなっていたのか……。銀行からの融資がうけられないなど、アメリカで起業する以上に圧力がかかったかもしれません。

そ れは世の中を変える力がある人だからです。そんな人の周りに自分がいたとしたら、今までの世界をがらりと変えてしまう力をもった彼をすんなり受け入れられ るのでしょうか。

もしそんな人が自分の同業者だったとしたら……。恐怖や戦慄、妬みを感じるかもしれません。自分の価値が無にされてしまいかねない存在だ から。

Zen Spirit(禅の精神)

しかし、スティーブは禅をこよなく愛していたことで有名です。iPhoneやiPadを始め、アップル社の製品がシンプルかつミニマムなのは禅の心の影響と言われています。

日本伝統文化の禅です。日本企業のコンピューターはすべての部品を自前にしようとし、高性能を目指してハイテク化 して行きました。

一方、アメリカのアップル社は禅の心を製品としました。日本人よりも日本の心・Soul(魂)がこもった製品を作っていたのかもしれませ ん。

参考:iPhone5s ケース カバー アイフォン5 アルミ スティーブ ジョブズ

B00FG3LRIA

アップルという会社が成し遂げたことは彼なしには実現しないことだったろうし、日本という存在なしにも成し遂げられなかったように思います。

今日、スーパーで爆風スランプ「ランナー」が流れました。まさにスティーブの生き様だと思いました。死してなお走り続けるスティーブ・ジョブズ。死は次の生への始まり。Jobs’s WayはSoulという形で明日へつながっていくことでしょう。

追記 2011年10月9日

この記事の数時間前に夢幻∞大さんのブログでほぼ同じテーマの記事が掲載されていることに気が付きました。

日本にジョブズは誕生するのか:
夢幻∞大のドリーミングメディア

ジョブズのような人が日本に登場するにはどんな環境が必要かなど考察されていました。私の記事では扱っていない部分も書かれています。ぜひご参照くださいませ。

 

変更履歴:2011年10月9日15時頃、後半部分の一部を改稿しました。2011年12月25日22時45分ごろ、『1984年』CMの箇所を加筆しました。2013.10.2 16:18 :夢幻∞大さんのブログが移転していたのでURLを変更しました。同日15:51にジョブズの自伝とジョブズモデルのアイフォーンケースの画像を追加しました。2014.9.13 22:44 見出しを複数追加しました。

Author Profile

片岡杏紗(あさ)
国家資格キャリアコンサルタント。JCDA認定CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)。元IT系講師。ITmediaオルタナティブ・ブログでは、「教育ICT」に関する記事を連載中。http://blogs.itmedia.co.jp/kataoka/
Pocket

コメント

  • トラックバックは利用できません。
  • コメント (0)
  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


ウェブサイト翻訳ツール

アーカイブ

Zenback

ページ上部へ戻る