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パブリックジャーナリストの精神はブログ・コミュニティで再びよみがえるのか

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 パブリック・ジャーナリスト

みなさまはパブリックジャーナリストという存在をご存知でしょうか。パブリックジャーナリスト(PJ)は市民ジャーナリストの意味であり、日本ではPJニュース(旧・ライブドアPJニュース)やJANJAN、オーマイニュースなどがありました。

しかし、ソーシャルメディアの発達に伴って個人が主体となって情報発信することが増えて来たのと反比例するかのようにサービスが閉鎖になっていきました。私はPJニュースがライブドアPJニュースとして配信されていた頃に以下の記事をパブリックジャーナリストとして投稿しました。

【パブリックジャーナリスト】
2007年4月にパブリックジャーナリストになりました。 PJニュース(旧・ライブドアPJニュース)に過去書いた記事です。

▼フジ系列「ザ・ノンフィクション」のアスペルガー症候群報道に物申す
2007年04月28日 07:26 JST
http://www.pjnews.net/news/480/10827

▼テレビ番組をタダで見放題!? ユーチューブはわれらの味方か?
2007年05月02日 09:50 JST
http://www.pjnews.net/news/480/10937

▼【書評】「超人見知りでも大丈夫!世話され上手になろう!」、吉岡英幸著
2007年05月23日 06:29 JST
http://www.pjnews.net/news/480/11301

▼アスペルガー症候群の報道に物申す【改訂版】
2007年06月22日 13:30 JST
http://www.pjnews.net/news/480/11797

▼無人販売所の野菜泥棒に亡国を見た
2007年06月26日 10:09 JST
http://www.pjnews.net/news/480/11859

一般人によるメディアでの情報発信

パブリックジャーナリストになろうと思ったのは神田敏晶さんの著書を読んで「マスコミとは違った一市民の立場で世の中に知られていないが大事なことを情報発信したい」と考えたからです。パブリックジャーナリストの時は編集長の小田さんがアスペルガー症候群の報道の記事に今週の次点をくださりました。

一方、普通の読者の方からは意外なことに人見知りの本の紹介が一番反響がありました。 プロの方は報道の話題をパブリックジャーナリストにふさわしい話題と考えてくださったのだと思います。今思えば本の紹介をパブリックジャーナリストとして投稿するのは市民メディアの趣旨からずれている気がしますが、読者にとっては人見知りの話題が役立つ情報だったのかもしれません。

また、私はオピニオンしか投稿していなかったのは世の中に物申したかったからです。ニュースに投稿できなかったのは、どんな地域ネタがPJニュースにふさわしくて、どうやって取材したらよいのかわからなかったのもあります。 当時は市民の立場から世の中に物申すにはライブドアPJニュースはふさわしいと考えていました。

マスメディアに一般人が投稿できることに価値を感じていました。 個人ブログでは見てくれる人に限りがあるとも感じていました。しかし自分の記事はパブリックジャーナリストにふさわしいクオリティがあるのか、オピニオンを投稿することで家族や知人にもリスクがおよばないか、と悩んでいたら投稿が半年以上あいてしまい投稿画面にログインできなくなりました。 そのため投稿ができなくなりました。

パブリックジャーナリストの情報発信は私が参加していた2007年頃は盛んでしたが、JANJANやオーマイニュースなど市民メディアの多くは徐々に休止や終了になっていきました。 運営に必要な経費をまかなえなくなったからと報道されていました。※JANJANは2010年にブログメディアとして活動が再開されたようです。 私が参加していたPJニュース(旧・ライブドアPJニュース)は2011年1月にライブドアとの契約が終了し、現在は編集長も記者もボランティアとしてサイト運営に関わるという形態に変わったようです。

以前、読んだ朝日新聞の記事によると、プロのジャーナリストに有償で記事を依頼して執筆してもらい市民メディアの閲覧者数を増やすとりくみをされた市民メディアもあったようですが、思ったほど閲覧者が増えず広告収入が予想より低いため運営困難になったと記載されていたように記憶しています。

記事の質が玉石混交になりやすい

私が参加していたPJニュースは2007年の頃はライブドアのポイントが投稿に応じて支払われていました。 なので、編集長に採用された場合は有償で記事を書いていたことになります。とはいえ、パブリックジャーナリストはプロのジャーナリストではないので記事は玉石混交でした。 既存のマスメディアが書けない視点での切れ味鋭い投稿もありましたし、似たような記事を何回か投稿する人もいました。 根拠がないまま記事を書いてしまった例もあったようです。

地域ネタのニュースを投稿する場合は事実を抑えた記事になりやすいと考えられますが、私のようにオピニオンを投稿した場合は根拠を示し忘れる可能性がニュースよりも高まると推測されます。

ソーシャルメディアの発達で個人がマスの人に情報発信できる可能性が広まったことが市民メディアの減少につなかったのでは?という話をニュースで見たことがありました。しかし、閲覧者数が伸び悩んだのは原稿のクオリティの問題があったのかもしれません。 パブリックジャーナリストとして事実を客観的な視点から正確に伝え、事実と意見を分けて書くのは高いスキルが必要だったのではないかと感じています。

私はオピニオンに投稿してばかりでしたが、本来は自分で取材をして独自情報が記載されたものでないとパブリックジャーナリストとして適切な記事と言えないのではないかと現在、考えています。 逆にいえば取材をして根拠がある上で、記事が信頼できると読者に認知されれば市民メディアであっても話題がローカルだったり狭くて深くても読者は集まってくるように思います。

ブロガーのオフ会の時、ブロガーたちが連携して記事を書いていくことは「narrowでdeepな記事が多いから面白い」と参加された方から発言がありました。ブロガーが集まることによって科学反応が起きる、ここはブログ・コミュニティの醍醐味だと私見では思います。2011年現在はTwitterやfacebookを活用しつつBLOGOSのようなブログコミュニティ、各ブロガーがオウンメディアを作って情報発信を積極的に取り組んでいます。

ブロガーの連携によってパブリックジャーナリストの精神は形を変えてよみがえるのか。全く別の新しい媒体として情報発信の場になるのか。 マスメディアとは違った情報発信の場として機能するのか、メディアとしてどうなっていくのか興味深いです。 はたしてパブリックジャーナリストの精神はブロガーの連携によって再び降誕し、よみがえるのでしょうか。

>>「ブログメディアについての雑感 コミュニティ編」(ITmediaオルタナティブ・ブログ)に続く

追記:2012年4月27日に題名と後半部分を改稿しました。2013.6.6 0:56 見出しと写真を追加しました。

 

Author Profile

片岡杏紗(あさ)
国家資格キャリアコンサルタント。JCDA認定CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)。元IT系講師。ITmediaオルタナティブ・ブログでは、「教育ICT」に関する記事を連載中。http://blogs.itmedia.co.jp/kataoka/
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